SpecialContents vol.37 しつこい汚れは、こうして落とす!

毎日の掃除を欠かさない家庭でも、「ここは年末にしっかり掃除すればいいや」と、
つい放置してしまう場所があるものです。しかし年末になって、
いざ大掃除を始めてみると、汚れがなかなか落ちない!と慌ててしまうことも……。
そこで今回は、専用洗剤を使わずに頑固な汚れを落とす方法をご紹介します。

汚れは「中和させて落とす」が基本

汚れにはさまざまな種類がありますが、一般的な家庭の汚れは主に「酸性の汚れ」「アルカリ性の汚れ」「ホコリが積もった汚れ」の3つの種類に分別できます。まずはそれぞれの汚れの主な原因と、効果的な落とし方をご紹介します。

「酸性」の汚れ

写真「酸性の汚れ イメージ」

家の中で「酸性」の汚れと言えば、代表的なのがアブラ(油、脂)による汚れです。キッチン回りの油汚れはもちろん、手あかや、意外なところではアルコールなども同じく酸性の汚れ。そのため、掃除をするなら「酸性」を中和してくれる「アルカリ性」の掃除用洗剤や重曹などが効果的です。

「アルカリ性」の汚れ

写真「アルカリ性の汚れ イメージ」

家庭における「アルカリ性」の汚れの中で代表的なのが、水あかです。その名の通り水回りに発生する汚れで、石けんカスによる汚れや便器の黄ばみなども同じく「アルカリ性」です。
掃除には、やはり「アルカリ性」を中和してくれる「酸性」の掃除用洗剤やクエン酸などが効果的。また、お酢を使うのもオススメです。

図「汚れを落とす手段」

「ホコリ」による汚れ

写真「屋外 イメージ」

ホコリには、こまかな砂や花粉といった「屋外から入り込んだホコリ」と、室内の衣類などから出る「綿ホコリ」があります。

写真「洗剤を使う イメージ」

どちらのホコリも、長期間放置してしまったりほかの汚れ(油など)と合わさってしまったりしなければ、水拭きや水洗いで落とすことができます。水で落ちない場合には、汚れの種類に合わせて酸性」または「アルカリ性」の洗剤を使って中和しましょう。

ただし、布製品にホコリが蓄積されてしまった場合、繊維の奥までホコリがもぐり込み、拭き取りだけでは取り切れないのはもちろん、洗剤を使って洗濯機で丸洗いしても落とし切るのは難しくなります。そうならないよう、日常的に掃除機などで吸い取ったり、定期的に洗ったりするなど、対策を取っておくようにしましょう。

手作りのエコ洗剤で、家中ピカピカに

写真「小さな子どもやペット イメージ」

小さな子どもやペットがいる家庭などにオススメしたいのが“エコ洗剤”です。今回は、昔から人気の「重曹」や「クエン酸」に加え、洗浄力が強いと話題の「セスキ炭酸ソーダ」と、冬に作りたい「ミカンの皮」を使った“エコ洗剤”もご紹介。

エコ洗剤の代表格「重曹」の手作り洗剤2種

写真「重曹の手作り洗剤を使う」

特徴:「酸性」の汚れを落とす。キッチンの油汚れや、バスルームの掃除(人のあかを落とす)などに便利。

使い方:粉のままふりかけるのはもちろん、40度のお湯100mlに小さじ1の重曹を入れて溶かした「重曹水」を、スプレーボトルに入れて汚れにシュッと吹きかけるのも効果的。頑固な汚れには、水1対重曹2~3の割合で混ぜた「重曹ペースト」を古布や使い古した歯ブラシなどにつけ、クレンザーのように使っても。

ペットのおしっこの匂い消しにも使える「クエン酸」

写真「クエン酸水を入れたスプレーボトル」

特徴:「アルカリ性」の汚れを落とす。水あか落としや、ペットのおしっこのニオイ消しなどに最適。

使い方:「クエン酸水」は、水200mlにクエン酸小さじ1を溶かしてスプレーボトルに入れ、よく溶かして。スプレーした後は、酸っぱいニオイがするので水で洗い流すかよく水拭きを。腐ってしまうので、1カ月以内に使い切って。

重曹の10倍の洗浄力!?「セスキ炭酸ソーダ」

写真「サランラップをスポンジ代わりに」

特徴:「強アルカリ性」で、油汚れだけでなくタンパク質の汚れ(血液など)にも強い。

使い方:「セスキ炭酸ソーダ水」は、水200mlにセスキ炭酸ソーダ小さじ1/2を溶かしてスプレーボトルに入れ、よく溶かして。サランラップをクシャクシャに丸めてスポンジ代わりにして磨くと、汚れ落ちが良くなる。洗浄力がとても強いので、使う際は必ず手袋の着用を。

食べ終わった皮が、掃除用万能オイルに!「ミカンオイル」

写真「重曹の手作り洗剤」

特徴:「酸性」の汚れを落とす。日常的なキッチンの油汚れのお手入れをはじめ、クレヨンの落書きや床についた足脂の拭き掃除などに。フローリングを拭いた後はワックス効果も。

使い方:乾燥させたミカンの皮(3~4個分)をガラスビンに詰め、フォークで軽く突いてからエタノール200mlを注ぎ、日陰に10日ほど置く。オレンジ色に変わったらできあがり。

汚れの種類に合わせた掃除方法を!

それぞれの汚れの特徴に合った掃除方法で、効率的に家中をキレイにしていきましょう。

こびりつき汚れには、湿布が効果大!

ひどい油汚れホコリ汚れ、また結晶化してしまった汚れは、古布やペーパータオルなどに洗剤を含ませた湿布でふやかしてから洗うとこする手間が軽減できます。

<湿布を使った水あかの掃除方法>

キッチンのシンクや蛇口、お風呂場や洗面台の鏡を毎日拭き掃除しているのに、乾くとまた白くなってしまう……そんな水あかの正体は「アルカリ性」の物質の結晶です。かなり硬くなっているため、「酸性」の洗剤で短時間こすり洗いをしたくらいでは落とすことができません。そんな時は、「酸性」の洗剤や「クエン酸水」、「酢水」などを湿布で浸透させて結晶を溶かしましょう。湿布をしても落ちなければ削り取るしか方法がありませんが、素人が研磨材などを使って削ると傷つけてしまうので、必ず専門業者に相談を。

写真「湿布を使った水あかの掃除」

① 湿布の浸透効果を高めるため、事前に「アルカリ性」の洗剤や重曹などで「酸性」の汚れを落としておく。
② 「酸性」の洗剤や「クエン酸水」、「酢水」などを染み込ませた古布やキッチンペーパーなどを水あかの上に張り付け、数時間から半日ほど湿布する。湿布の上から食品用ラップなどで覆って密閉するとさらに効果的。
③ 軟らかい布などで水あかを慎重に拭き取って水で洗い流す。

point

<湿布を使ったトイレの黄ばみの掃除方法>

便器の黄ばみの原因はアルカリ性の「尿石」です。縁裏などは洗剤がタレて掃除をしにくいため、やはり湿布が最適! しっかりと結晶化してしまうと「クエン酸水」では中和できないため、「酸性」のトイレ用洗剤を使ってキレイにしましょう。

写真「トイレの黄ばみ」

① 湿布の浸透効果を高めるため、事前にトイレ用洗剤(中性)で日常的な掃除をして汚れを落としておく。
② 「酸性」のトイレ用洗剤を尿石がこびりついた部分にたっぷりとふりかけ、その上から縦長に折りたたんだトイレットペーパーを貼り付けて数時間湿布しておく。
③ 湿布に使ったトイレットペーパーをトイレに流し、トイレ用ブラシで尿石の部分をこすり洗いする。

point

ギトギトの油汚れは、温めて落とす!

油汚れは温度が低いと固まってしまい、除去するのに時間が掛かります。そのため、温めてあげると汚れが落としやすくなり、時短に! 日常的な拭き掃除をする際にも、水ではなくお湯で絞った雑巾やペーパータオルなどを使うと良いでしょう。
また、油汚れを取る際には、洗剤が汚れと反応して分解(中和)してくれるまでしっかり待ってあげることが大切。時間の目安としては、拭き掃除なら最低1分、つけ置きなら最低10分くらいは必要です。

<換気扇のつけ置き洗いの方法>

1年以上掃除していない換気扇など、油汚れにホコリまで積もってしまっているような頑固な汚れには、キッチンのシンクを利用したつけ置き洗いがオススメです。

写真「換気扇のつけ置き洗い」

① 換気扇の部品のうち、電機部品以外の外せるものを外す。換気扇のファンを止めている真ん中のネジはほとんどの場合、通常とは逆(時計回り)で緩むようになっている。
② シンクに傷がつかないようにタオルを敷いてから、2重にしたゴミ袋(45ℓ用)の中に外した部品を入れて置き、45~50℃のお湯を全体が浸かる程度まで注いで重曹100~150mlを振り入れ、ゴミ袋の口を縛ってつけ置きする。
③ 10分~20分放置したら取り出して、浮き上がった汚れをスポンジなどでこするとスルリと落とせる。
④ お湯で洗い流した後、乾燥させてから元に戻す。

point

<コンロ回りの掃除方法>

コンロ回りにこびりついた油汚れは「酸性」なので、「アルカリ性」の洗剤を使ってキレイにしていきます。ここでは、手でふれても安心な重曹を使った掃除方法をご紹介します。

写真「コンロ回りの掃除」

① 重曹は、粉・重曹水・ペーストを用意。
② 油汚れが特にひどいところは、重曹を粉のまま直接ふりかけて重曹水を適度にスプレーし、20分ほど置いて汚れを浮かせてからキッチンペーパーで拭き取る。放置する際はキッチンペーパーで湿布するか、油に強い食品用ラップなどで密封して浸透させてからこすると汚れが取れやすい。
③ ②で落ちなかった頑固な汚れや細かい部分は、使い古した歯ブラシなどにペースト状の重曹を付けて数分置いてからこすり洗いを。五徳や汁受けなどは、重曹水を入れた鍋に入れて10分間煮立たせ、火を消してから1時間放置するのも手間がかからずオススメ(取り出す際は、熱くなっているので注意)。

point

バスルームの汚れは、残り湯で洗えば効率的

バスルームには、毎日の入浴で「酸性」の湯あか(皮脂やあかなどの汚れ)が少しずつ蓄積してしまいます。湯あかを落とすには、やはり「アルカリ性」の重曹が最適。

<お風呂の残り湯でつけ置き洗い>

重曹も洗剤と同じように冷水よりお湯で使ったほうが効果が高まるため、残り湯を活用して洗いましょう。
さらに洗浄効果を高めるため、湯あか以外の石けんカスや水あかといった汚れは、事前に「酸性」の掃除用洗剤やクエン酸などで洗い落しておく。また、カビも漂白剤などで落としておく。

写真「残り湯でつけ置き洗い」

① 残り湯に重曹200ml(またはお風呂用洗剤100ml~200ml)を入れてよく混ぜ、イスや洗面器、おもちゃ、フタなどをすべて沈める。
② 半日ほど放置してからバスタブの水を抜き、シャワーなどを使って小物類をよく洗い流す。

point

年末は何かと忙しいもの。効率的かつ的確に大掃除を済ませて、新しい年に備えたいものですね。

日常のお手入れについては以前にもご紹介しておりますので、ご参考にお読みください。
vol.1 こまめな掃除で、新居のようなきれいをキープ!

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