SpecialContents vol.18 「勉強したくなる」子ども部屋をつくろう

もし「子どもが勉強してくれない」とお悩みなら、勉強する環境が整っていないのが原因かもしれません。子ども部屋のレイアウトや照明、ファブリックのカラーリングなどを見直して、本当に子どもが勉強したくなる子ども部屋を作ってみませんか?

成長に合わせた空間づくりを

子どもの生き方や性格の基礎は、住まいによって影響を受けると言われています。両親の希望を盛り込むのはもちろん、子ども本人の適正も考慮して、ステキな子ども部屋を作り上げましょう。

広さやレイアウトを変化させて

写真「乳・幼児期の部屋 イメージ」

乳・幼児期に子ども部屋として理想的なのは、「いつでも大人の目が届く部屋」。そして安定性の高い家具を選び、誤嚥(ごえん)の可能性のあるオモチャなどは子どもの手の届かない高さに収納するなど、安全性を一番に考えたレイアウトを心がけたいですね。

体が小さく、服や持ち物もまだあまりないため、広さはそれほど必要ないので、独立した部屋ではなくリビングやキッチンの一角にコーナーを設け、家族みんなで見守るのも良いでしょう。

写真「兄弟(姉妹)がいる場合の勉強机 イメージ」

4~5 歳から小学校低学年になると、旺盛な知識欲を満たしてあげるためにも、疑問に感じたことをいつでも大人に聞ける環境を用意します。
兄弟(姉妹)がいる場合は、一部屋で机を横並びに配置すると、宿題などを相談し合えます。

小学校高学年から中学生になれば、個室を用意するか、目線より高いラックや可動式の洋服ダンスなどを間仕切りにする、または、ベッドまわりだけカーテンで仕切るなどしてプライバシーを確保してあげましょう。

写真「子ども部屋 イメージ」

個室を使う際は、こもりきりにならないよう、「帰宅したら必ず家族に『ただいま』を言う」、「食事の時間は守る」などのルールを決めておきます。

子どもたちの自主性を育み、個人を尊重するためにも、部屋の片づけが必要な場合などでも保護者は勝手に入ることはせず、必ず子ども本人に断ってから入室しましょう。

子どもを孤独にさせない

「勉強に集中してほしいから」と、家族のだんらんの声がまったく聞こえない奥まった部屋を子ども部屋として与えたり、内鍵をつけたりすると、子どもが孤独になってしまいます。

写真「家族の団らん イメージ」

もし、子どもが小さなうちにそのような子ども部屋を与えてしまうと、勉強の疑問点があっても別室にいる家族に質問せず放置してしまったり、そもそも勉強しなくなってしまうなど、子どもの"伸びる力"を摘み取ってしまうことになりかねません。

予防策としては、子ども部屋は主に子どもが身支度を整えたり寝室として使用し、勉強はリビングやキッチンなど子どもがしたいところでできるようにするのが有効です。

写真「平机を置いた部屋 イメージ」

もし子ども部屋にしか勉強する場所が取れないなら、前面に高い本棚がなく圧迫感の少ない横長の平机を、壁に向かって配置するのがオススメです。ひじ掛け付きで座面が柔らかすぎないイスにすれば、長時間座っても疲れにくくなります。

またがある部屋では、右利きなら座った時に窓が左に位置するようにレイアウトすると、書きものをする際に手元に影ができにくくなります。また、イスの背後にドアがくるレイアウトは心理的に落ち着かないのでご注意を。

コミュニケーションと読書で「賢さ」を磨く

“賢さ”は、自分以外の人と接し、知識を蓄えて、それらを応用することで磨かれていきます。

「本」で興味を刺激しよう

両親が理想を押し付けて「勉強しなさい!」と子どもを叱ってしまうと、かえって勉強嫌いになる可能性も……。
そこで、住まいのあちこちにさりげなくを置いて、「勉強している」と感じずに知識を蓄えられるような工夫をしていきましょう。

写真「本を読む子ども イメージ」

有名中学校の入学試験に合格した子どもたちの家庭環境を調べると、本をたくさん読める環境で育った子どもたちは合格率が高いことが分かっています。また文部科学省の「全国学力・学習状況調査」でも、読書好きの子どもは、国語はもちろんのこと、算数でも正答率が高いという結果が出ています。

インターネットが普及した現代は、子どもが検索サイトを利用して簡単に情報を得られますが、そのすべてが正しい情報とは言い切れません。有害サイトにアクセスして思わぬトラブルに巻き込まれたり、パソコンを操作していると部屋にこもりがちになったりと、問題も多いのが現状なのです。

写真「本棚のある部屋 イメージ」

しかし読書なら、それらのトラブルの多くを回避でき、家族が集まるリビングでも、ママが料理をしているキッチンの片隅でも、豊富な知識手軽に得ることができます。
また日頃から辞書で調べるクセをつけさせるのも良いでしょう。

本を置く場所は、子どもの手が届けばどこでもOK。本棚やマガジンラックはもちろん、トイレの棚、廊下の壁や玄関に飾って……なるべくたくさん置きましょう

写真「本を読む親子 イメージ」

ジャンルは子どもが興味を持っているものや学習するものにとどまらず、両親の仕事や趣味に関係するものなども揃えましょう。

子どもがそれまでに接したことのないジャンルの本を手に取れば、新しい世界の扉を開けることができます。そして時には「これは何?」と家族に質問したり、感想を聞かせてくれたりして、自然と会話が生まれます。

子ども部屋のコーディネート

環境によって、子どもたちのモチベーションは変わってしまうもの。一人ひとりの個性に合わせた、ワクワクするようなコーディネートをしてあげたいですね。

色の力を利用してみよう

人によって感じ方に差はありますが、人間はその空間の色によって、時間を長く感じたり短く感じたりします。

写真「色相環 イメージ」

一般的に、寒色系(青緑・青・紫など)は時間の流れを早く感じ、精神的に落ち着いたり集中力が増すといわれています。対して、暖色系(赤・オレンジ・黄など)は、時間の流れを遅く感じ、興奮しやすいといわれています。

また同じ色味でも、パステル系(淡い色)の方が、気分が落ち着き、集中しやすいとされています。

活動的になってほしい女の子にはオレンジの壁紙とピンクのベッドカバーを、落ち着きのない男の子の部屋には青いソファを置いて……など、応用してみると効果が期待できるかもしれません。

ただし、好みの色は個人によって違います。嫌いな色に囲まれていると、落ち着きがなくなったり気持ちが晴れないことがあるので、その時はセオリーに流されず、子どもの好きな色を取り入れてあげると良いでしょう。

写真「女の子部屋 イメージ」写真「男の子部屋 イメージ」

また大き目のホワイトボードとカラフルな専用ペンを設置しておけば、親子や兄弟で図解しながら宿題を解いたり、お絵描きをして色彩感覚を身に付けることができます。
お絵描きをすると、遊びながら観察する力集中力も身に付くのでおすすめです。

数字に親しめるアイテムを置こう

写真「数字 イメージ」

数字」は、勉強だけでなく社会に出てからもずっと必要なもの。
小さなうちから数字に親しんでおくことで、量的な感覚が自然と身に付きます。

【取り入れやすいアイテム】

時計

写真「シンプルな時計 イメージ」

家族の生活スタイルによって、「朝ごはんは7時だね」、「何時間眠ったかな?」など、生活のリズムをつかみやすい。
長針・短針・秒針がある、丸くてシンプルなものを。

壁や柱にメジャーを設置

写真「柱にメジャーを付けて測る イメージ」

身長を記録して、「去年より5センチ大きくなったね」、「1メートルは自分の身長と同じくらい!」など、長さの単位が感覚的につかめるようになる。

適正な明かりを選ぼう

最近の研究によって、「人間は、電球色よりも昼白色(白い光)で照らされた空間の方が、すっきりとした気分を感じる」ということが分かっています。
読み書きすることも多い子ども部屋の照明は、文字が読みやすい昼白色でしっかりと照らしましょう。
またその際、机の上と周囲の明るさに差がありすぎると目が疲れやすいので、室内全体を同じくらいの明るさにしておくこともポイントです。

「子ども部屋」が活用されるのは、小学校入学から大学を卒業するまでとしても長くて15年程度。その長いようで短い年月、日々のふれあいを通して子どもの変化を見逃さず、本当に必要な環境を用意してあげたいものですね。

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