SpecialContents vol.08

毎年、1月終わりごろから初夏にかけ、日本中で流行する「スギ花粉症」。その最大の撃退法は、アレルゲンであるスギ花粉に触れない生活を送ることです。そこで花粉撃退に効果的な掃除法や花粉を室内に持ち込まない暮らし方、花粉症に有効なアイテムなどをご紹介します。

「花粉症」の基礎知識

花粉症は、ご存知の通りアレルギー症状のひとつです。2013 年のスギ花粉の飛散量は2012 年に比べて多くなると予想されているので、すでに花粉症を発症している人は早めに対策を考えた方が良いでしょう。また日本では、スギ以外の樹木や草花などの花粉症に悩まされている人も年々増えています。対策法を考えるためにも、まずは花粉症について知りましょう。
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花粉症の原因とは?

もともと私たちの体には、体の外から侵入してくる異物を排除する働きがあり、その侵入物質(抗原=アレルゲン)対抗物質(抗体)を作って体を守ろうとします。侵入物質がスギ花粉の場合、IgE 抗体というものが作られていきますが、蓄積量が個人の許容範囲に達するまでは花粉症の諸症状は起こりません。この段階がいわゆる"花粉症予備軍"で、そのまま毎年、抗体が蓄積されていくと、抗体が一定量を超えたときに突然、くしゃみ・鼻水・目のかゆみといった「花粉症」の諸症状が現れます。つまり花粉症は、免疫機能が引き起こす過剰反応であり、アレルギー症状なのです。

花粉症の原因

抗体はすべての人に同じように作られるわけではなく、作られやすい体質が生まれつき決まっていて、アトピーなどアレルギー体質の人は特に花粉症を発症しやすいと言われています。そして一度発症すると、高齢になって体の免疫能力が低下したり、鼻の粘膜の機能が退化したりするまで何らかの症状が毎年続きます。

治療法は各方面で研究されているものの、未だに自然治癒率は数%とかなり低く、上手に付き合っていくしかないのが現状です。

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こんな症状が出たら「花粉症」!

花粉症の諸症状には、くしゃみ・鼻水・目のかゆみのほか、頭痛・発熱、咳など風邪に似たものが多くありますが、中でも「目のかゆみ」「水のような鼻水」が出たら発症の合図!
特に「目のかゆみ」花粉症患者約9割が感じる症状と言われていますから、風邪のような症状が続き、目に違和感があれば、早めに医療機関へ。症状が軽いうちに抗アレルギー薬を処方してもらうことで重症化せず、花粉症シーズンを比較的快適に過ごせます。

写真 症状
花粉症とかぜの違い
花粉症とかぜの違い
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スギ以外にもある、季節ごとの花粉症

日本の国土の約66%森林で、四季を通してさまざまな草木が花を咲かせます。そのためスギ花粉症以外にも、春は主に樹木、夏はイネ科、秋はキク科など、冬以外のすべての季節で花粉症を発症する可能性があります。

自分がどの植物にアレルギーがあるのか(またはないのか)は、医療機関でパッチテストを行うことで簡単に分かりますので、受診してみてください。

主な花粉症原因植物の開花・花粉飛散時期
主な花粉症原因植物の開花・花粉飛散時期

「花粉」に負けない、快適な暮らし方

今や国民病となった花粉症は、一度なったら自然治癒は難しいと言われています。少しでも花粉のシーズンを快適に過ごすために、住空間でできる手軽な対策法を集めてみました。
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基本は「室内に持ち込まない」こと

図 室内に持ち込まない

帰宅時は、玄関に入る前に服の表面をはたいて花粉落としてから、アウターの表面を内側に向けて脱ぎ、室内に入りましょう。

脱いだアウターは玄関に入ってすぐの場所に保管します。花粉の時期だけ、シューズクロークの近くにハンガーを用意するのもおすすめです。また玄関に空気清浄機を設置しておくと、室内へ持ち込む水際で除去するのに有効です。

花粉は表面がツルリとした布地のほうが付きにくいので、アウターはポリエステルナイロン素材を使った「さらっとした肌触り」のものを選びましょう。

写真 アウター
写真 ペットの毛

ペットの毛も、花粉の温床になってしまうので要注意! 飼い主が完全防備をしていても、外に連れ出したペットが花粉を室内に持ち込んでしまっては困りものです。散歩は花粉の飛散量の少ない早朝を選び、風の強い日や湿度の低い日には控えるようにしましょう。玄関に入る前に毛をブラッシングし、花粉をしっかりと払うのも忘れずに。

室内に入ったら、花粉が飛散する外気に触れていた洗い流しましょう。洗顔は、室外や室内で目がかゆくなってしまった時にも有効です。喉の粘膜についた花粉を追い出すため、うがいも忘れずに。

写真
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空気清浄機は設置の場所に注意!

花粉の除去を目的とする場合、空気清浄機は花粉が浮遊する足から30センチの高さか、呼吸で吸い込む直前に除去できる顔の高さに置きましょう。特に就寝中は花粉が下の方に落ちてくるため、就寝時の枕の高さに合わせて設置すると花粉除去効果がアップします。

多機能なものや専用フィルターを装備したものなどさまざまなタイプがありますが、花粉を吸い集めることを目的に購入するなら風量の強いタイプ効果的です。ただし一日中運転することが基本のため、深夜など静かな時間帯に連続運転しても気にならないよう、運転音の小さいものを選ぶと良いでしょう。また花粉対策としては、HEPA フィルター(高性能エアフィルター)は目が細かすぎるので、特に装備されていなくても大丈夫です。

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24 時間換気はどうする?

24時間換気が導入されている場合、換気を止めないことが室内の空気環境を健全に保つ条件になっています。その機能を無理やり止めて気密性を保とうとすることは、湿気がこもり、かえってアレルゲンであるカビやダニの発生を促す原因にもなりおすすめできません。そんな時は、24 時間換気を止めずに換気口に取り付けるタイプの花粉除去用フィルターを利用する方法がおすすめです。ご購入は取扱説明書をご確認下さい。ご不明な点は、カスタマーサービスセンターにご相談下さい。

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花粉に有効なインテリア

写真 インテリア

近年ではさまざまな花粉対策用グッズインテリアアイテムが発売されているので、用途に合わせて使い分け、憂うつなシーズンを快適に乗り切りましょう!

■ 花粉対策用スプレー

衣服・布団・シーツ・ソファ・カーペットなどのファブリック類に吹きかけるだけで、花粉を付着しにくくする、花粉を包み固めて取りやすくする、花粉の破裂を防ぐなど、さまざまなタイプがあります。

■ 特殊加工ファブリック

花粉が通りにくく、再飛散しにくい加工がされた布地でつくられたアイテムもたくさん登場しています。のれんを玄関口に設置したり、カーテンで窓からの花粉の侵入を防いだりするのに便利です。

■ 網戸用フィルター

花粉の侵入は開口部からが全体の約40% を占めます。花粉ホコリの侵入を防いでくれるフィルター網戸に張ると、花粉症の時期も窓を開けて換気をしやすくなります。

■ 光触媒加工のインテリア

光触媒加工を施すと、太陽光や蛍光灯などの紫外線によって酸化力が生まれ、汚れや菌などの有機物を分解します。花粉にも有効で、カーテンカーペット人工観葉植物などのアイテムがあります。室内に設置するだけで花粉を撃退でき、とても手軽です。

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体を温めるホットドリンクで免疫改善

花粉症対策には、免疫力を高めることもセルフケアとして有効です。そこで体を温めて免疫改善に有効なホットドリンクのレシピをご紹介します。

【ホットハニージンジャードリンク】
ホットハニージンジャードリンク
■材料 <1人分>
  • ○ショウガ8~10g(1 かけ)
  • ○ハチミツ小さじ2~大さじ1
  • ○レモン汁お好みで
  • ○シナモンパウダーお好みで
  • ○熱湯湯180~200ml
■作り方
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耐熱カップの中にショウガをすりおろし、ハチミツ、レモン汁を入れてよく混ぜます。

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熱湯を注ぎ入れ、お好みでシナモンパウダーを振りかけます。

ポイント

花粉を撃退する掃除法

花粉はハウスダストのひとつでもあります。そこでハウスダスト全体を減らす方法や、重点的に掃除したい場所なども確かめておきましょう。
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掃除は早朝に済ませよう

花粉をはじめとしてハウスダストは、人が動き出すとすぐに舞い上がってしまいます。そこで掃除は、室内の空気がまだ落ち着いている早朝に済ませましょう。

花粉症が怖いからと換気せず締め切っていては、湿気がこもり、ハウスダストの中心であるダニやカビなどの発生を助けてしまうので、花粉の飛散が多い晴れた日や風のある日を避けて適度な換気も行いましょう。窓を開けて換気を行う際は、カーテン閉めておくと花粉が入りにくくなります。午前10 時から午後3 時前後は花粉の飛散が多いので注意! また天候によっては夜間に花粉が飛散することもあるので、やはり掃除は早朝がベストです。

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花粉に適した掃除法

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掃除機は排気で花粉を舞い上げてしまうので、面倒でも水で絞った雑巾などで拭き掃除をしましょう。掃除に使った雑巾をそのまま放置すると、乾いた後に花粉がまた拡散してしまうので、掃除後はしっかりと洗ってください。ウエットタイプの使い捨てペーパーを活用すると手軽です。

掃除機を使用するなら、排気口から再び花粉や粉塵などを吐き出すのを予防するため、紙パックタイプがおすすめ。
カーテンなどのファブリックは、風のない日に外でよく花粉を落としてから室内へ戻し、仕上げに窓の外へ排気口を向けた掃除機で残りの花粉を吸い取りましょう。

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特に花粉が多い部屋や場所を集中的に掃除しよう

窓をほとんど閉め切っている家庭でも、やはり窓の近くには花粉が一番多く集まります。静電気のたまるテレビパソコンの画面にも花粉が吸い寄せられますから、毎日欠かさず掃除しましょう。

また意外なところでは、浴室に隣接した洗面所にも花粉が多いことがわかっています。これは浴室の換気扇が室内の花粉を吸い寄せるためで、こまめに水拭きすることで清浄に保つことができます。

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寝具にも、実は多くのハウスダストが付着しています。就寝中、顔や体にずっと接しているカバー類は常に清潔なものにし、枕や掛・敷布団、毛布などの本体には掃除機をゆっくりとかけて、こまめに花粉やハウスダストを吸い取りましょう。

こんな花粉症対策も!

ほかにも、こんな変わった対策・予防法があります。チャレンジしてみてはいかが!?
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ワサビのにおいが効く!

ワサビのにおいを嗅いだ人の約75%が花粉症の症状が改善されたとの臨床結果があります。またこれは、花粉症だけでなく鼻炎全般にも効果が期待できるそうです。

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マイクロミストサウナも有効

マイクロミストが鼻粘膜についた花粉を洗い流すことで、鼻づまりなどの症状がやわらぎ、通常の入浴に比べて緩和効果が長続きすることがわかっています。

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症状を最小限に抑える

風邪やちょっとしたきっかけで出たくしゃみなど、花粉症同じ行為が繰り返されると、花粉症症状の発現が早まったり長引くきっかけになったりすることがあります。
至難の業とは思いますが、花粉症の時期にはなるべくくしゃみを我慢するのも、つらい症状を抑えるのには有効です。

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思いきって花粉症のない場所へ!

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すでに国民の約20%以上が発症していると言われるスギ花粉症は、スギの花粉が飛ばないエリアなら発症しません。そこで、道南以外にはほとんどスギが植えられていない北海道や、そもそもスギ植林がなくスギの花粉飛散がない沖縄へ旅行をして、憂うつな季節の息抜きをしてみては。

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花粉症に良くないものは?

鼻粘膜を刺激するタバコや、刺激性の強い香辛料(唐辛子、コショウ、ワサビ)などはできるだけ摂取を控えましょう。またアルコールは鼻に充血を起こし、鼻づまりの症状がひどくなるため、少量に抑えて。

インスタント食品などの添加物が多い食品、高タンパク・高脂肪の食品も避けたほうがベターです。卵や肉のような異種タンパクを含むものも控えるようにしましょう。
また、リノール酸が豊富な食用油は、血管の透過性を高めて鼻炎などを起こしやすくするので、花粉のシーズンにはなるべく避けましょう。

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